

紹介してくれるマニアさん

毎週土曜日7:00~11:00に放送中の『Hitsville765』を担当。橋好きが高じてスタートした名物コーナー「やっぱし橋が好き」では、毎週1橋を取り上げ、その歴史や魅力について紹介する。番組内で紹介した橋の数は300橋近くに及んでいる。土木学会|土木広報大賞2025 準優秀部門賞【映像・メディア部門】受賞 。土木学会 田中賞選考委員会|令和7年度田中賞「かけはし賞」受賞。写真は最も好きな橋の部材である「支承」(橋の上部構造と下部構造の間に設置する部材)とともに撮影した一枚。
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技術と情熱、挑戦が詰まった街の一点モノ
10代の頃から1960年代周辺のカルチャーを追いかけ、次第にモダニズム建築にも興味を持ち始めるようになった頃、レトロなデザインがかわいいと一目惚れしたのが淀屋橋にある栴檀木橋(せんだんのきばし。「Other Spot」で紹介) 。思えばこれが私の橋マニアへの入り口です。「やっぱし橋が好き」(https://x.com/765Hitsville)は、橋のコーナーをやりたいという私の提案に「どんな町にも橋はある。リスナーにとっても身近なもの」というスタッフの共感を得て実現したコーナー。放送中にリスナーから橋にまつわる質問が寄せられれば、建設業界で働く専門家のリスナーが解決してくれるという、生放送ならではのやりとりもあります。橋には、「トラス橋」「アーチ橋」「斜張橋」「吊橋」などのさまざまな形式がありますが、もちろんデザイン性だけを追求して採用されたものではありません。その土地の地盤や周囲の景観との調和、さらに時には生態系をも熟慮され選択された、まさに「環境に合わせた一点モノ」。毎週 1 橋を紹介するにあたり、その橋梁形式や構造が選択された理由を考えるたびに、地域ならではの実情に応じて、当時の技術者のみなさんがいかに知恵を絞られたか、その情熱や挑戦を目の当たりにします。私はそうしたところにロマンを感じ、素人の目線ではありますが、熱量と土木愛だけは高めに、そして、いつも私たちの暮らしの安心安全を守ってくださるみなさんへの感謝を込めて「やっぱし橋が好き」をお届けしています。
「浪華八百八橋」の大阪には紹介したい橋がいっぱい!
興味はいろいろ。思い思いの橋めぐりを楽しもう

橋は、周辺の風景との調和を感じながら全景を眺めるのも良いものですが、近づいて使用された部材に注目するのもマニアな楽しみ方。橋の部材には、「縦置きサンドイッチ型積層ゴムダンパー」などのように、プロレスの必殺技を彷彿とさせるかっこいい名前のものも多いので、部材名とそれぞれが担う大切な役割も知っていただけたらうれしいです。
ところで、大阪ではこれから多くの橋が続々と100歳を迎えます。みなさんも橋マニアの仲間入りをして、一緒にお祝いしませんか?
(写真提供:尾上さん)
※2026年5月11日時点の情報です。
真っ赤なボディが心を奪う、大阪港のランドマーク
中央径間の長さが日本第1位、世界第3位。地震対策でもリード




「ここには、橋名碑のほかに、港大橋に使用している鋼材を輪切りにしたオブジェがあります。真ん中の四角い穴に、港大橋が収まるように撮影するのが、私のお気に入りの撮り方です」


「浪速の名橋50選」の1つで、「令和6年度土木学会 選奨土木遺産」にも認定された橋。「やっぱし橋が好き」で港大橋開通50周年を祝う特番を放送するなど、私にとって思い出深い橋の一つです。阪神高速道路㈱の港大橋開通 50 周年特設サイトには、建設時の様子がよくわかる動画も掲載されており、一括吊上げ架設を成功させたみなさんが握手を交わす姿は感動的。最先端の技術や材料の開発など、努力の結晶が赤いボディの至るところに秘められています。たくさんある部材の中でも、510mのスパンの両端で50年間支え続ける大きな「支承」は、拝みたくなるパワースポット。喫茶店のコーヒーミルのような腰のシェイプがかわいらしくもあり、港大橋臨港緑地からも見えますので、ぜひ見つけてみてくださいね。
S字を描く、軽快な姿が印象的な「なにわのベタ踏み坂」
港区と大正区を結ぶ長大橋。歩行者も通行可能
ベタ踏み坂とは、鳥取県境港市と島根県松江市を結ぶ江島大橋のことで、かつてテレビCMで“アクセルをベタ踏みしないと上れない坂道”と表現されたことから、「ベタ踏み坂」という呼び名が有名になった橋です。ちなみに、なみはや大橋の勾配(水平面に対する傾きの度合い)は、もっともきついところで6.95%。一方、江島大橋の勾配は6.1%なので、なみはや大橋は本家を超えるベタ踏み坂ということになります。

ちなみに開通当初は有料橋でしたが、現在は無料で通行することができます。



橋の途中では、港大橋(マニア記事で紹介)や天保山大橋(「Other Spot」で紹介)のほか、京セラドーム大阪などの姿も。また、尾上さんから「こちらもおすすめ」と挙げていただいていた千歳橋と新木津川大橋もきれいに見えました。



それが到着地点の大正区側の入り口付近で振り返るとびっくり!橋がカーブを描く姿をはっきりと目にすることができました。


Osaka Metro「大正駅」からなみはや大橋に行くときは、大阪シティバス「鶴町四丁目北」バス停が最寄りになります。大正区側の橋の入り口でも、橋名を記した青い碑が、渡る人たちを迎えてくれます。
御堂筋線と車が並走する、淀川に架かる交通の要衝
Osaka Metroが通過する橋。夕暮れ時の風景も必見!

この2つの計画に合わせて、建設に着手したのが、「淀川に架かる鉄道・道路の併用橋」です。昭和14(1939)年には、すでに橋の下部工事が完成していました。
しかし資金不足と太平洋戦争の勃発により、橋の工事が中断。この状態のまま20年余りが経過することになります。
そして昭和36(1961)年に、新幹線の建設が契機となって橋の工事が再開。地下鉄の線路と、上流側(東側)の道路が完成しました。
さらに昭和44(1969)年に、日本万国博覧会の翌年開催に合わせて下流側(西側)の道路が完成。こうして新淀川大橋は現在の姿にたどり着くこととなりました。
ところで橋の東側には、自転車も通行できる歩道も設置されています。せっかくなので、実際に歩道を歩いて、橋の様子を眺めてみることにしましょう。

電車と車のスピード感を肌で感じながら、広大な淀川を渡る歩道。意外にもビジネスパーソンやジョギングをしている人など、日々の生活に利用している人が多いという印象でした。
ちなみに、実際に御堂筋線に乗車して新淀川大橋を通過してみると、「電車が走るすぐ隣を車が走っている」という光景が。
一方、車を運転しているときも「電車が目線のすぐ横を走っている」という感覚を味わえます。

時代の波を乗り越えて、現在の姿にたどり着いた新淀川大橋。これからも大阪に暮らす人たちを頼もしく支え続けることでしょう。


次の写真は陽が沈むころに撮影した1枚。橋の骨組みがシルエットとなって、オレンジ色に染まる空に映し出されているようです。

「浪速の名橋50選」にも選定されている橋。梅田のビル群と対比した曲線美を堪能していただきたいです。なお、空に架かるアーチを楽しめるのは、新淀川大橋のように、アーチの下に道路が走っている下路式アーチ橋の特権です!
役割を変えながら、中之島に趣を添える橋
可動堰(かどうぜき)が正式な橋に。連なるアーチにうっとり

その後1982年に橋面の改装工事が行われたときに、さらに多くの人に親しまれる存在になることを願い、堰ではなく、法律上の橋として認定する手続きがとられたとのこと。
「もともと可動堰であったために、高い位置で歩行者が通行するようになっているそうです。可動堰時代の面影を体感しながら歩いていると、冒険心がくすぐられます」

まさに水晶橋が永きにわたり愛されている理由は、その気品ある美しい姿。風景画のモチーフとして描かれることも多いのだそうです。

以下に登場する2枚目の写真は、橋の四隅に位置する照明灯を写したものですが、筆者にはなんとなく「晶」の字にも見えるような…そんなことも思いながら、みなさんも歴史ある橋を歩いてみてください。



大阪市建設局道路河川部橋梁課の担当者の話によると、河川の水質が改善されたために、水晶橋は可動堰としての役割を終えたのだそうです。そんな大阪の発展の歴史にも触れることができるなんて、やっぱし橋はすごい!
白いケーブルが洗練された美しさ。桜の季節もおすすめ
大規模自転車道の一部分区間として整備。名誉ある賞も受賞


「ケーブルの本数が少ないと、広さや高さを感じ、また径が太くなるために、私たちは力強い印象を持ちやすいようなのですが、この橋では、設計したみなさんが、優美さや温かみを感じられる橋にしたいと、ケーブルは一本一本をできるだけ細くし、本数を多くするのが良いと考えられたようです。また、ケーブルを橋桁や主塔に繋ぐための部材には、新しい技術を取り入れたそうで、それがその先の日本を代表する長大な斜張橋に受け継がれていくことにも感動を覚えました。さらに、歩きやすく渡り心地の良い橋にするために、いろいろな歩調で橋を歩いて、どれほど揺れを感じるかという実験を行ったとのこと。技術への挑戦の背景には、設計者や架橋に携わった方々の”渡る人たちへの想い”があったことを知り、感銘を受けました」
川崎橋は、「技術的に優れた、景観を重要視した橋」として、昭和53年度「土木学会 田中賞」を受賞。さらに「浪速の名橋50選」にも選定されています。

「なんばエリアの浮庭橋と、大阪港エリアの天保山大橋です(いずれも「Other Spot」で紹介)。同じケーブルを使った橋の仲間でも、ケーブルの張り方や塔の形が違うので、3つの橋を見比べていただくのも楽しいと思います」


洗練された雰囲気の中に、どこか温かみも感じられる、個人的にも大好きな橋です。架橋の背景にある技術者の皆さんの想いにも触れながら、渡り心地の良さを体感してください。特に桜の季節はおすすめ!
「浪華八百八橋」と呼ばれるほどに、橋が身近な存在として息づく大阪。尾上さんによると、官民協働で橋を清掃する「橋洗い」を実施している地域があったり、産官学民の連携により、水の都と呼ばれている大阪の魅力を橋から発信する「水都大阪ブリッジテラス」(https://osakabridge.wordpress.com/)という取り組みがあったりするそうです。なお、尾上さんは2026年6月6日に開催される『大阪の橋・東京の橋 100年の歴史とまちとの関わり』というイベント(https://event202606-osaka-bridge.peatix.com/)の、シンポジウムにコメンテーターとして参加するとのこと。同イベントでは、大手橋(大阪市中央区)の橋洗いも予定されているそうなので、興味のある方はこちらにも足を運んでみてください。


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