もくもくと煙に包まれて オオサカ町焼肉マニア もくもくと煙に包まれて オオサカ町焼肉マニア

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公開日2023.05.10

紹介してくれるマニアさん

いかりんさん

「関西焼肉の女王」と呼ばれ、数々のメディアで引っ張りだこ。これまで通算約760軒の店を訪問し、約3,200回も焼肉を食べたマニア。1997年から運営しているHP「関西焼肉.COM(http://www.kansaiyakiniku.com)」では数々の充実したコンテンツで焼肉に関する情報を紹介。近年はInstagram(@kansaiyakiniku)で積極的に発信している。肉のスペシャリストとして「お肉博士1級」の資格を保有。著書に「焼肉ニクいっす!」。

誰もが気軽に肉活!町焼肉は幸せのシンボル

「肉」という漢字は、人々を囲むように書きますよね。字が表すように、肉を通じて会話が弾んだり、笑顔になったり、その場にいるだけで幸せな気分に包まれます。お皿に生の肉が盛られて出てくる焼肉は、つくる調理人と運ぶ接客係と焼くお客さんが、三位一体となって完成させるメニュー。スライスされた肉が炎の上で色を変え香りをまとい、お待たせと言わんばかりに焼き上がります。その間も楽しい会話が飛び交い、これらすべてが焼肉屋に行く醍醐味だと思うのです。今回、紹介する店は美味しくて、その場にいるだけで気分が高揚するお腹も心も満たされる名店ばかり。しかも、値段や雰囲気に身構えることなく気軽に行ける町焼肉にターゲットを絞りました。食の都・大阪で極める焼肉道、いざスタート!

目次

郊外まで足を運ぶ人が絶えない、東大阪エリアの楽しい店!

最高峰の美味しさを誇る黒毛和牛のメスの肉

大阪市から少し足を伸ばす東大阪市の長田駅付近。駅を出て、高速沿いにカーブした道を歩くこと約5分。静かな住宅街の中にひと目でわかる目立つ外観の「抜群」は、遠方からもお客さんが駆けつける名店です。
店に入ると、壁中に大小のメニューが貼られ、合間にポスターやうちわが顔を覗かせます。年配の人には昭和時代の居酒屋を思い出す風景かもしれません。
どれも「抜群」に美味しいこの店で出される肉は、すべて黒毛和牛、しかも雄以上に味が良く、仕入れも難しい雌牛がほとんど。また、等級はA4~A5ランクの肉をたっぷり堪能できます。
店でまず食べたいのはタン。「上塩タン」はとてもやわらかく、濃厚な肉汁が口に溢れます。「塩タン」はほどよい厚みで上品な食べ応え。
そして、「極上塩タン」と「上塩タン」は厚切りから薄切りまで、好みの厚さで注文できます。また、「ハラミ」も人気商品で、やわらかさと豊かな旨味に、まさに「肉を食べている!」と満足感で満たされます。
気になるつけダレは、醤油ベースでサラッとしているのにコクと深みのある味です。そのタレですが、実は常連さんのみが味わえる秘伝のタレもあります。秘伝のタレは2種類あって、一つは柑橘ベースの「フルーティ」で肉本来の味がよくわかるタレ、もう1種類は「味噌」でこっくり濃厚、肉の味変を楽しめます。さて、これら一度は食べてみたいタレ、どのぐらい通い詰めたら食べられるのか気になるところ。
「それはもう気分次第! 早くから出すお客さんもいれば、何年も経ってからの場合もありますよ。とにかく私の気分で決めますから(笑)」と店主の中島さん。そう聞くとぜひありつきたいのが人間の性でしょうか。中島さんの気分にフィットしたら万々歳です。
美味しさに感激する同店ですが、もう一つ、メニューの多さにも目を見張ります。「ロース」「サーロイン」「ミスジ」「ハート」といった各種焼肉メニューが充実しているのはもちろん、「もやしスープ」「アサリスープ」「韓国白菜スープ」などスープ類が約15種類、また、クッパが約10種類、ピビンバや麺類、他、一品料理などどれも自家製とか。牛肉の帝王シャトーブリアンを味わえるコースなども用意しています。
店内は気軽に座れるテーブル席とリラックスしやすい座敷席を用意。人気店なのであらかじめ予約するのがベターです。


★マニアさんのおすすめポイント★
和牛専門の超王道焼肉屋でタレ焼肉の極みです! 肉もタレも「抜群」だし、ツッコミどころ満載の店内掲示物に大笑いです。
[machi-yakiniku_01]店舗情報

店中に溢れるいきいきした「ライブ感」ごと焼肉を楽しんで

その場でカットする厚切り肉に目を奪われる

「当店はライブ感のある焼肉店です!」と店主の石田さん。ライブ感のある焼肉とはどういうことか詳しく伺うと、
「一般的な焼肉店では店の奥で肉を切って、お皿にキレイに盛り付けた状態でお客さんに出しますよね。それとはまた違う、目の前で繰り広げられるダイナミックな光景も含めて、焼肉をめいっぱい楽しんでいただきたいと思います」と。
カウンターのみ14席を用意した店内は、調理スペースをテーブルが囲むレイアウトで、お客さんが調理の様子を間近で見ることができます。注文が入ると石田さんをはじめとするスタッフの方がその場で包丁を握り、塊の肉を素早く丁寧に捌いていきます。慣れた手つきに見とれているうちに、次々に皿に肉が盛られていきます。
肉は毎日、その日の入荷状況や価格相場を考えながら、最上のものを仕入れ。カットは部位ごとに調整しますが、全体的に分厚くてほぼ1~2センチ。さらに一人前が200g(お一人様のみハーフ注文可)というボリュームです。とにかく、豪快にガッツリ! 気取らない町焼肉のシンボルのような店です。
初めて行く人に絶対食べてみてほしいのが、「タン」(2,420円)と「ハラミ」(2,420円)です。大人気のタンは厚みたっぷりで食べ応え十分。外はパリッと、中はふんわりとろけるような焼き上がりです。ハラミは噛み締めるたびに肉の甘味が口に広がり、年配の男性を中心に幅広い層に好まれています。つけダレは味噌ベースのこっくりしたタレとわさび醤油を用意。
また、ホルモンのメニューも充実していて、ぜひ試してほしいのが、ホルモン用にブレンドされたオリジナルの赤い粉。塩と唐辛子をメインの材料にしたピリ辛調味料で、石田さんいわく「魔法の粉」とか。普通の塩とは違う複雑な味の重なりを楽しめます。
焼肉といえば、最後に口直し的に食べるシメも大事。お客さんの二人に一人が注文するという「カレーおじや」(770円)はサイドメニューのイチオシ。普段はそれほどカレーが好きではないという石田さんが、あえて焼肉を意識して開発したメニュー。サラサラっとしたスープカレー風のカレーで、パンチのきいた焼肉を食べた後にピッタリ、まさに別腹メニューの優しい味です。
店が位置する京橋界隈はかしこまらず歩ける庶民的な街で、思い立ったら即、普段着のままで焼肉を食べに行けます。もちろん、焼肉やっちゃん 京橋も気さくな笑顔でお出迎え!


★マニアさんのおすすめポイント★
カウンター越しに店主のやっちゃんとの掛け合いを楽しみながら、目の前で切ってもらうお肉を楽しめるザ・大阪の焼肉屋!なノリのお店です。心地良いライブ感で、ご機嫌になること間違いなし!
[machi-yakiniku_02]店舗情報

和牛専門店の名にかけて取り揃えた本格派のホルモンが絶品

争奪戦の部位も独自ルートで確実に仕入れ

数々の飲食店の激戦区ともいえるミナミの街。焼肉も例にもれず、あらゆるタイプの店が勢揃い。だからこそ、各店が趣向を凝らして、その店ならではの特徴を打ち出している面白さがあります。
こちらのお店のこだわりはズバリ、「和牛ホルモンに強い店であること」。店主の浅井さんは元々、野球に熱中した高校球児で名門校に進学したときにお祝いとして食べた焼肉の美味しさに感激して、将来は焼肉店を開きたいと思ったそうです。すごいのは大学卒業後、自らその店に直断談判して雇ってもらい、修業を始めたところ。白い球から赤い牛肉に情熱が向かう先が変わり、十分に経験を積んだ10年後、店をオープンしました。
ホルモンに強い同店が使用する肉は、信頼できる肉問屋と独自のルートで取引。甘味があり味が安定している宮崎牛をはじめとする和牛を仕入れます。
店を訪れたら、絶対食べてほしい看板メニューがタン。全国の焼肉店の9割が輸入ものを出すといわれる中、珍しい和牛のタンが常に食べられるのは、店の実力ゆえ。
「アメリカやオーストラリアではタンを食べる習慣がなく輸出に回りやすいので、輸入ものは手に入りやすいのです。しかし、当店は和牛のホルモンを打ち出した店。すべて和牛で揃えるからこそ、お客さんに喜んでいただけます。そこは外せません!」と浅井さん。そのこだわりは「和牛上塩タン」(2,420円)などで味わえます。同様に一頭の牛からわずか1.5㎏ほどしか取れない和牛のハラミも常に取り扱っていて、こちらは「和牛上ハラミ」(2,178円)などで提供。そして、上質の肉をさらに引き立てるのがタレです。
「タレにもこだわりました。もみダレは昆布だしをベースにしてフルーツで自然な甘味を加えました。つけダレも同じ昆布だしベースですが、酸味をきかせています。どちらも甘すぎず辛すぎず、さっぱりした風味があり、肉がいくらでも食べられると思います」。
また、タレ以外にもう一つ注目したいのが、砕いたごまを焼いて一から手作りするごま塩。特に「グレンス」(990円)のような塩味をきかせたホルモンに合う味で、かけるだけで「肉の味が爆発する」のです。
その他、和牛テールを5時間煮込んで作る「テールスープ」(1,375円)や、辛さに特徴のあるオリジナルソースを使う「ピリ辛冷めん」(1,100円)、熱々で香ばしいおこげも楽しめる「石焼きピビンバ」(1,320円)などサイドメニューも充実しています。アットホームな雰囲気が流れる店は2階建てで上下合わせて40席。一人焼肉、少人数グループ、大人数の宴会やパーティーすべて利用可能です。多種多様の人が行き交うミナミらしい使い勝手が良い店です。


★マニアさんのおすすめポイント★
何を食べても間違いなく美味しくて、毎回、感激します。中でも迫力満点のツラミとプチプチ感がたまらないグレンスは外せません。誰を連れて行っても、確実に喜んでもらえる店です。
[machi-yakiniku_03]店舗情報

今里方面で密かに名を轟かせる“街の小さな焼肉屋さん”

関西では珍しい氷見牛を食べられる!

隣の鶴橋駅付近は焼肉の聖地として有名ですが、ここ東成区から生野区にかけての今里エリアも焼肉店が充実しており、地元の人に愛されている穴場を探すのが楽しい街です。千日前通に面したカウロードもそんな一軒。カウンターとテーブルを合わせて12席とさほど広くない店ですが、上質の肉を食べられる店として、近隣の人たちで賑わっています。
店の大きな特徴は氷見牛(ひみぎゅう)をはじめとする富山県産の牛の肉を食べられること。
「関西で富山県産の牛を扱う店は珍しく、特にブランド牛の氷見牛を食べられる機会は滅多にないと思います。特徴としてはサシが比較的少なめで、赤身肉のしっかりとした旨味を存分に味わえます。肉の脂っぽさが苦手という女性やお年寄りにも好まれやすい肉質です」と店主の南さん。富山県出身のお父様の影響で昔から氷見牛の味を知っていて、店を開くにあたり、県人会などに足を運び、直接仕入れられるルートを開拓したそうです。また、富山県産以外の肉も常に上質のものを吟味しています。
肉のメニューは約15種類が揃い、ホルモンがそのうち2/3程度。ぜひ食べたい氷見牛は「上ハラミ」(2,310円)がイチオシ。あっさりしつつも旨味が強く、食べ応えがあります。また、他の富山県産の牛だと、ほどよい弾力を楽しめる「カルビ」(1,320円)が人気です。その他、豪快に切り目を入れた「厚切り塩タン」(2,420円)もオーダーが絶えないメニュー。タンのなかでも特にやわらかいタン元を使用していて、食感、味ともヤミツキになります。
肉はどれも旨味が強いので、基本的にはシンプルに塩で食べるのがおすすめですが、タレも美味です。フルーツや醤油で作るタレはさっぱりしながらコクのある味わいで、タレ派の舌も大満足。また、七輪でなくロースターを導入したのは、「単純に自分が好きだから」と南さん。テンポ良く焼けるので、家族連れで来店して、元気なお子さまが次々に肉を食べたがっても大丈夫です。
各種肉メニュー、シーフードやキムチ、スープなどのサイドメニュー、ワインや日本酒などのドリンク類と一通り楽しんだら、最後は「冷麺」(880円)をぜひオーダー。具材は韓国海苔とキムチのみと至ってシンプルですが、喉越しがよく、口の中がさっぱりします。
ウッディで温かみのある店内は、いつ訪れてもくつろげる場所。焼肉というご馳走を身近な存在にしてくれるうれしい店です。


★マニアさんのおすすめポイント★
ぷりんと脂がしっかりのっている塩ホルモンが大のお気に入り。お客さんに喜んでもらいたいというご主人の気持ちがヒシヒシ伝わってきて、居心地抜群です。間違いなくリピートしたくなるはず。
[machi-yakiniku_04]店舗情報

本気の味を手軽に!気取らない街に溶け込む“立ち焼肉”

ツウな部位にも強い豊富なホルモンメニュー

天神橋筋商店街でおなじみの天神橋筋六丁目駅から扇町駅にかけてのエリアは、昼は買い物目的、夜は飲食を楽しむたくさんの人で賑わう街。特に裏通りや細路地に位置する小さな個人店は個性際立つ面白い店が多く、電撃ホルモン ツギヱもその一軒です。
店の大きな特徴はまず、スタンディングで焼肉を楽しめる「立ち焼肉」スタイルであること。立ち飲み屋感覚でフラリと入れるのに、出てくる肉は本格派で根強いファンを掴んでいます。
「肉は国産ホルモンがメインで、日によってロースやカルビなどの赤身肉も取り扱います。付き合いの長い信頼できる業者さんから、その日に使う分だけを仕入れて、翌日に持ち越しません。新鮮なホルモンは甘味が強く、脂の美味しさも際立っていますよ」と店主の山川さん。
ハラミやタンなどよく知られた部位からオッパイなどの希少部位まで、メニューは約30種類を用意。一皿のポーションが60~90gとやや少なめで、値段は300円からとオーダーしやすい設定です。部位に合わせて隠し包丁を入れるなど丁寧な仕事が食べやすさの理由。いろんな種類を気軽に食べられて、舌と胃袋はもちろんグルメ、焼肉好きの探求心も満たせます。
店に入ったらまず、お通しのキャベツが出てくるので、ドリンクと一緒につまみながらメニューをチェック。種類が多くて迷うかもしれません。
山川さんにおすすめを聞くと、
「『ハート』(350円)は肉の旨味が強く、歯ごたえも楽しめる肉らしい肉です。塩コショウで食べるとストレートな肉の味を、タレをつけるとさっぱりした風味で楽しめます。また、牛の小腸をカットした『丸腸』(500円)はじっくり転がしながら焼いて、薄皮から溶け出す脂の美味しさを味わってください。仔牛の胸腺『リードヴォー』(450円)は食べ応えのあるぷりぷりした食感が特徴です」と定番から希少部位までホルモンの魅力を教えてくれました。そして、肉を焼く道具は七輪。炭火と肉の香りが食欲をそそります。
焼肉以外にも見逃せないメニューがあります。「もつ煮込み」(450円)は、ホルモンを醤油味の出汁で煮込んだ一品。優しい味で、濃厚な焼肉の途中の箸休めにもピッタリです。ドリンクはビールやハイボール、焼酎の他、自家製サングリア、ホッピーといったメニューを用意。カウンターのみの店内はスタッフとお客さんの距離がほどよく近く、ホルモンやメニューについて気軽に聞くことができます。初めて行く人にも、一人で行く人にも過ごしやすいはず。


★マニアさんのおすすめポイント★
立ち食い焼肉の先駆け店です。少量多品種のオーダーが可能で、スタンダードから珍しい部位まで一気に食べられます。筋が多いのにやわらかく、濃厚な旨味が押し寄せる「千本スジ」をぜひ食べてほしい。
[machi-yakiniku_05]店舗情報
【編集後記】
焼肉って財布が寂しいときは行きづらく、また、一人で食べるソロ焼肉などもチャレンジしづらい先入観がありました。しかし、気軽な町焼肉はそんな壁を取り払ってくれると今回の取材で実感。しかも、庶民的といっても各店、肉もタレもサイドメニューも絶品です。手頃な肉だけでなく、最上級のあの部位も食べられます。つまり、町焼肉を制すれば、焼肉のイロハが身に付きそう。今回、古き良き老舗店から目立つ人気店や新店まで幅広く紹介しました。きっとお気に入りの一軒が見つかるはずです!
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