ギラギラ!ピカピカ!映え! オオサカネオンサインマニア ギラギラ!ピカピカ!映え! オオサカネオンサインマニア

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公開日2021.04.09

紹介してくれるマニアさん

ネオンベンダー山本祐一さん

ネオンサインの制作から施工まで一貫して請け負う看板工房「MAVERICK(マヴァリック)」の2代目オーナー。今や大阪に欠かせぬ存在で、街で見覚えのあるネオンサインは山本氏が手掛けた物も数多い。

昭和の街を彩ったネオンサインが復権!

屋上の大型看板を代表としてバブル時代に流行したネオンサイン。蛍光灯やLEDへと照明の主流が変わり、街から姿を消す時期もありました。ただ最近は、昭和レトロを感じさせる“エモさ”が注目され、大阪でも若手店主が手がける新店を中心に再ブームの兆し!目を引くネオンサインの元には人が集まり、繁盛する店も数多く、さながらホットスポットの証に。アーティストからの支持も厚く、世界的に有名なルーブル美術館でもネオンを取り入れたアート作品が展示されているそう。最近ではインスタをはじめSNSでも見かけることが多くなりました。「他のライトと違ってネオンは存在感が強いので、ちょっと映り込むだけでも映えますから」と山本さん。写真映え間違いなしのネオンサインを探しに街へ出かけよう!

  • ※当サイトにて記載の営業時間については、通常業務の時間となります。 詳細は各店舗・スポットにてご確認ください。
目次

照らすよりも、魅せるための光

照明の枠を超えて、魅せる光であること。ネオンサインの魅力はネオンの光そのものです。照明器具としてよく使われるLEDの光は点の集合体で前面しか照らしません。一方でネオンは点ではなく線で光る特性から、前面から背面、上下左右まで全方向に光が広がります。そのため、独特のボケ感が生まれ、ノスタルジックな雰囲気を演出。 美しい曲線美やシャープな輪郭は機械では作れないため、ハンドメイドの1点モノとして作られています。

トレンドは“ミニマルなデザイン×暖色系”

ネオンサインは店舗の手書き看板やサインアートなど、あらゆるシーンで活躍中!トレンドは文字やロゴ、キャラクターなどのモチーフを表現するにあたり、無駄を削ぎ落としたミニマルなデザイン。たった8〜13mmの細いガラス管を使うネオンサインだからこそ、ミニマルなデザインをより引き立ててくれます。最近はピンクをはじめ、暖色系のカラーも人気だとか。

アート作品をオマージュしたこだわりネオン【ポゴジロー】

クラシカルなクラフトビールを自家製焼売でグイッと!

ノスタルジックな外観とクラフトビールのネオンサインに思わず足を止めてしまう。
太めのダブルラインで丸みのあるポップなデザインが印象的!数10m先からでもハッキリ見える“クラフトビール”のネオンサインが目印のビアバル。14種のビアタップを搭載し、クラシカルなクラフトビール(S・R・L3サイズで580円〜)を中心にセレクトしています。アテには鶏・エビ・鴨など変わり種を含む6種の自家製焼売(1個99円〜、注文は3個から)がスタンバイ。麻婆豆腐や坦々麺など本格中華も揃い、ビール×中華アテでエンドレスに!
仕掛け人は中津の「ビアパーラーポゴ」も営む、ネオンサインマニアの店主・細見さん。「映画『カクテル』のようなレトロなアメリカンカルチャーがツボで。その時代を象徴しているきらびやかなネオンサインのシズル感にどハマりしました」。
店の看板キャラクターのネオンと「ビールあります」の木札がマッチ。
特に、映画『カクテル』サントラ盤のジャケット写真にもあるピンクカラーがお気に入り。店自慢のキャラクターを描いたネオンサインにも、可愛くポップなピンクを配色しています。看板の名物キャラ“Pogojiro(ポゴジロー)”は歴史に名を残しているアート作品をオマージュ。ちなみに、ポゴは細見さんの店を表す冠で、ジローは改装前にあった表札の彦次郎と中津店の弟の店舗という意味をかけたそう。
レトロとモダンをかけ合わせた空間づくりに店主のセンスが光る。
店頭すぐの迫力あるネオンサインにも、桜を思わせる柔らかいピンクを取り入れています。こちらは現代アートの名作からヒントを得たそう。また、最新技術のビールタップと、レトロなネオンサインのコントラストも面白い!
店は築100年以上の古民家をリノベーション。手前のカウンターはビアタップのメタリックな雰囲気に、あえてギャップのあるタイルを合わせレトロモダンな空間に。奥のテーブル席は街外れにある個人経営のレストランのような雰囲気でゆったり寛げます。ユニコーンやミスチルなど1990年代を中心にセレクトした邦楽のBGMで、居心地も耳心地も最高潮!ちょっぴり妖艶なネオンサインも相まって、ほろ酔いで帰るはずがつい「もう1杯!」と酔いに耽る夜を過ごしてみて。

★マニアさんのおすすめポイント★
ビールタップの守護神のように吠えるアーティスティックなネオンサインが印象的です。
[neon_01]店舗情報

3m超えの巨大ハートにキュン♡【kiko+ & gg*】

世界で人気のおもちゃデザイナーの想いが詰まった空間へ

ポップでカラフルなネオンサインと緑溢れる自然の風景が調和。
靱公園のすぐそばで、多彩なネオンサインを一挙に楽しめる「kiko+ & gg*」。世界中で販売中の木のおもちゃブランド『kiko+』と『gg*』を展開するコンセプトショップです。店内には、見ているだけでワクワクするビビットな色合いのおもちゃがずらり。木ならではの温かい雰囲気やポップなデザインが評価され、ヨーロッパやニューヨークの展示会でも注目を集めています。海外でも有名な片付けコンサルタント、“こんまり”こと近藤麻理恵さんのオンラインショップでも一部の商品がセレクトされ話題沸騰中!
白と黒を基調に木材をふんだんに取り入れた内装にも注目を。心地よい木の香りと靱公園から流れるマイナスイオンたっぷりの空気に癒されて、思わずほっこり。
店名とハートのネオンサインが世界中の子どもたちから愛されるブランドを象徴しているよう。
ただ、同店の空間へのこだわりを語る上で、ネオンサインも欠かせない存在。ブランド初期から続く“木×ネオンカラー”の斬新な組み合わせのおもちゃをきっかけに、店の至る所にネオンを取り入れるようになったそう。その2つには共通して、“ネオンのように子どもの心も輝かせたい”という想いが込められています。
2つのハートが重なるフォトスポットを探してみて。
今年2月のリニューアルでは、新たにピンクハートのネオンサインも登場!「新型コロナウイルスの影響で暗くなった気持ちを少しでも明るくしたい」と店主兼デザイナーのkaz*。外からでもパッと目に入る高さに設置して、3m超えのガラス管を使用した特大ネオンサインです。さらに、見る角度によって店内のハートと重なるよう工夫も。横に並ぶ“toys”の文字もカラフルかつポップなフォントでキュートな雰囲気。従来の埋め込み型ではなく、他では珍しい吊るし型の装飾法も天晴れ!
ガラス張りの壁面を活かして、数多くのネオンサインが鮮やかに光る。
入口の正面横、公園側のガラス張りの壁面には花火をモチーフにした作品も。営業時間外でもネオンサインを点灯させ続け、街行く人の心を温める「kiko+ & gg*」。靱公園の散歩コースに欠かせないスポットです。

★マニアさんのおすすめポイント★
店内に飾られているネオンサインの数が多く、見ているだけでワクワクします。
[neon_02]店舗情報

ネオン×LEDの合わせ技【タグボート大正】

海外旅行の気分が味わえる大正区のリバーサイド

水辺の立地でネオンサインがよく映える。
都会の喧騒から離れ、光り輝くネオンサインが印象的。大正の街づくりを牽引する“引き船”になるという想いを込めて、船をモチーフに作られたリバーサイドの複合施設「タグボート大正」。和洋中のバラエティ豊かな飲食店が集まるフードホールや、アーティストやクリエイターが集まるイベントで話題に。食・音楽・アートに加え、ヨーロッパテイストな空間も魅力の一つ!そのイメージは、現在ロンドンのポップカルチャーを席巻する街「ポップブリクストン」。コンクリート打ちっ放しの広々としたスペースや、水辺からの心地よい風を感じられる開放的な空間です。夜はあえて照度を落とす演出で、ネオンサインの光が目立つよう工夫も。SNSでは「海外のダウンタウンに来たみたい!」とコメントが挙がっています。
タグボートや港を連想させるカモメのイラストを配した施設を代表するネオンサイン。
ポップでアート性に溢れた看板を手がけるのは、大正区の看板メーカー「株式会社ダイカン」が担当。世界を代表するメゾンの看板やネオンサインも手掛けています。裏表で線対称の両面デザインや、繊細なモチーフを細かい線で表現する技術はまさに圧巻の一言。
各店舗の看板には店を象徴するデザインのLEDネオンが掲げられている。
LEDネオンを用いた各飲食店の看板にも注目を!店舗毎のキーカラーを用いたアイコニックなデザインに、自然と目が移ってしまうはず。バラエティ豊かなラインナップが並び、幅広いテイストのネオンサインが一挙に楽しめます。なかでも、クラフトビアバー「MARCA」の看板は、ビアグラスのようなモチーフと縦組みのBEERの文字がスタイリッシュ。また同店では、タグボート大正の1周年を記念して誕生したクラフトビール「大正ゴールド」(ボトル550円〜/税込)も発売中なのでチェックを。
看板のみならず提灯をはじめネオンカラーのアイテムは他にも。
出汁とワインをコンセプトに掲げる「アトリエスタ食堂」の看板もユニークな構成。ワイングラスと大根など、普通なら並ぶことのないモチーフが同時に使われています。
“リバーサイド×ネオンサイン”の組み合わせが個性的な「タグボート大正」。船内を巡る感覚で 約20種あるネオンサインを見つけてみて!

★マニアさんのおすすめポイント★
ネオンサインとLEDネオンの「レトロ×モダン」な組み合わせが珍しいです。
[neon_03]店舗情報

クスッと笑えるネオンが魅力【中華アジアンバル 玉造夜市】

現地の素材で作る本格派!ユーモアに富むネオンサインもずらり

ユニークでポップな3つのネオンサインが目印の外観。
大通りからでも視界に飛び込んでくるカラフルなネオンサインが気になり、ふらっと立ち寄ってしまう…。そんな魅力的なネオンを掲げて路地裏にあるのは、シックで華やかな雰囲気と本場の味が魅力の「中華アジアンバル 玉造夜市」。現地から取り寄せた素材で再現した、台湾の“屋台飯”や本格中華をリーズナブルな価格で堪能できます。イチオシは「台湾フライドチキン小鶏排」(530円/税込 )。サクッと揚げた鶏ムネ肉に香辛料が香る逸品です。
内装にもこだわり、夜市の雰囲気を演出。中国ではおめでたい色とされる赤をキーカラーに、ネオンサインを取り入れています。外から見た時に1つの絵に収まる3つのネオンサインは、どれも他にはないユニークな作品ばかり!
こだわりのタイポグラフィが光る唯一無二のロゴデザインが、ネオンサインとマッチ!
マジェスティックゴールドに輝く店名ロゴは、オーナー兼デザイナーの石井さんが担当。1本のガラス管で作られるネオンサインありきのデザインで、一筆書きできるようタイポグラフィにて制作したそう。明朝体でもゴシック体でもない、ゆるカワな字体に心惹かれ足を止めてしまうはず。遠い昔に勾玉職人がいたことを由来に“玉造”と命名された地名の歴史から、勾玉をモチーフにした“玉”の点がアクセントに。部分的に黒く塗りつぶし、余計な光を抑えるペイント技術にも注目してみて。
ネオンの光特有のボケ感やポップなデザインが目を引く看板。
店頭には、引き締まったお尻に目を奪われるユーモアに富んだネオンサインも!緑・青・赤の光がボヤけることで見えるグラデーションもデザイン性が高く、写真映え必至です。アクリルケースの中に入っているため、額縁にアート作品を飾っているような雰囲気で、裏側に反射する感じもクール!
シックな壁面の赤色と、発色の良いネオンの赤色が見事なグラデーション。
店奥で輝くネオンサインのモチーフは心電図…!? オーナー夫婦の趣味で、間にはキュートな犬のアウトラインも。尻尾の形が脈拍数のように馴染んでいるデザインが秀逸です。「店名ロゴ以外のネオンサインには、特に意味はなくて(笑)。イケてるけどクスッと笑えるビジュアルと、大きいサイズでインパクトを重視しました」と話す石井さん。人とカブらない写真を撮りたい方の新フォトスポットにぜひ!

★マニアさんのおすすめポイント★
ユニークなデザインがクスッと笑えて面白いです!
[neon_04]店舗情報

昭和から残る大阪ネオンサインの名所!【味園ユニバースビル】

レトロ&ディープなミナミを代表するレジャービル

創業当時のアメリカやヨーロッパの照明デザインに影響を受けたビル外観。
第二次世界大戦からわずか10年後の1956年に建設されたレジャービル。昭和から続くディープスポットとして、今でも老若男女に愛されるミナミのランドマーク的存在です。ビル内は約40軒のバー&スナックや500名収容可能な大宴会場とホテルの他、ネオンきらめくライブホールで構成されています。ビル全体のコンセプトは“娯楽と宇宙(ユニバース)”。高度経済成長期に人々が抱えた娯楽への限りない欲求を、果てしない宇宙のイメージに落とし込んだデザインで表現されています。
遠く離れていても視界に飛び込む巨大なネオンサインの看板。
ビルの随所で派手に光るネオンサインは、まるで宇宙に浮かぶ惑星のよう。創業者の「ビルを見た人や味園で時を過ごした人に、インパクトのある記憶を残したい」という想いからネオンサインを取り入れたそう。“味園”の揺らぎがあり丸みを帯びたフォントや、コントラストの効いた赤と青のカラーリングも珍しいです。
男女の欲望が渦巻いていた元キャバレーのスペースはどこか妖艶な雰囲気。
かつてはキャバレーを営んでいたB1Fのライブホール「ユニバース」。キャパ1000人の巨大なスペースには星のごとき電飾が無数に散りばめられ、多くの人がこの宇宙に吸い込まれてきました。なかでも、ステージを覆うように施されたネオンサインは、1980年代初頭から残るお宝級のアイテム。横幅約1mのガラス管がずらりと並び、その数はなんと100本以上!点灯・消灯による光の演出で、真っ黒な宇宙を変幻自在に操ることができます。
日本庭園風のエントランスや2Fに続く螺旋階段にも注目を。
5Fの宴会場で騒いだ後は、2Fのバー&スナックでしっとり酒を嗜み、千鳥足で帰宅してベッドで今宵の余韻に浸りながら就寝…。「味園」で過ごす特別な一夜の思い出は、豪華絢爛なネオンの光とともに記憶に残り続けるでしょう。

★マニアさんのおすすめポイント★
ビル周りの裏なんば界隈には、新旧揃うネオンサインがずらりと並んでいるので、そちらも楽しいですよ。
[neon_05]店舗情報
【編集後記】
見る人のみならず作り手すら魅了するネオンサインは、それぞれが異なる1点モノのアート作品。取材中はまるでアーティストの個展を巡るような感覚でした。また同時に、足を運ぶたび思うのは、ネオンサインを取り入れる店はなぜか“居心地が良い”こと。恐らくそれは、取材した各店舗が店づくりにおいて細部まで妥協を許さないから。街行く人がネオンの光に誘われ、一度訪れるとファンになることで、その場所は大阪のホットスポットになりつつあるのでしょう。ネオンサインのアーティスティックな世界観を覗きに街へ繰り出して!
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