ミルクで淹れる、贅沢なひととき オオサカロイヤルミルクティーマニア ミルクで淹れる、贅沢なひととき オオサカロイヤルミルクティーマニア

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公開日2023.11.10

大きめのカップに注がれた幸せを満喫

「ロイヤルミルクティー」と名のつく飲み物は、紅茶の本場・イギリスには存在せず、実は日本で作られた飲み物であることをご存知でしたか?
インドの「チャイ」のように、牛乳で紅茶葉を煮出して作るロイヤルミルクティーは、紅茶の香りと牛乳のコクとのハーモニーによって生まれる、濃厚でリッチな味わいで人気。大きめのカップでたっぷりといただけば、ホッとひと息、心が満たされます。
一方、ひと口にロイヤルミルクティーと言っても、使用する茶葉や、紅茶液と牛乳との分量のバランスなどがお店によって異なるので、その店ならではのこだわりの美味しさに出会えるところもポイント。
秋から冬にかけては、温かいロイヤルミルクティーがますます恋しくなる季節。Osaka Metro沿線にもロイヤルミルクティーが自慢のお店がさまざまにあるので、ご紹介するリストを参考に、ほっこり温まりに出かけてみてください。

目次

仙台発の紅茶ブランドのこだわり茶葉が美味しさの決め手

新茶の紅茶だからこそ引き出せる、雑味のないマイルドな味

パティシエである女性店主がカフェをオープンするにあたり、“ケーキの相棒となるドリンクを見つけたい”と、旅行先でたまたま訪れたのが、仙台市にある「ガネッシュティールーム」。オリジナルブランド「新茶の紅茶」を手がける紅茶メーカー直営のティールームで、このお店で飲んだ紅茶の美味しさに魅了された店主は、自身の店でもこの紅茶を提供することを決意したのだそうです。
おだやかな陽の光が射し込む居心地のいい店内。ちなみに壁の右側に飾られているのは『リズミカルな森のらくだ』というタイトルの絵画で、同店の店名の由来になっているのだそう。
同店で提供する紅茶は、ストレートティー用の香り高いダージリンと、ミルクティー用のコクのあるアッサムの2種類のみ。+αの風味がほしい人は、それぞれカモミールやミントなどでアレンジした紅茶をオーダーすることもできます。
「アッサムミルクティー」はポット(990円)またはカップ(660円)で提供。カップの場合は写真のように、なみなみとたっぷり注いでくれる。
アッサムミルクティーは、水と牛乳で紅茶葉を煮込むロイヤルミルクティー式の作り方。作る工程を特別に見せてもらうと、鍋で茶葉を煮出して紅茶のエキスを出してから、牛乳を加えてさらにグラグラとしっかり煮込んでいる様子が。紅茶の苦みや渋みが出るのではないかと素人考えが浮かぶも、「摘んでから2年以内の新葉だけを使っているので、嫌な苦みや渋みを感じない、美味しいロイヤルミルクティーに仕上がるんですよ」と店主。
ちなみに同店のランチでは、19種類のスパイスを使った野菜たっぷりのカレーを提供していますが、セット(1,320円~)の紅茶はあらかじめホットミルクティーで設定。もちろん、ストレートティーやアイスティーにも変更できるので、気軽にお声がけを。
ティーコゼーも、店名にちなんだふかふかのらくだで。
スイーツは常時6種類ほどをそろえており、店主が「作るのが一番好き」と話すロールケーキは人気定番メニューの一つ。取材の日の「いちじくのロールケーキ」(600円)は、フレッシュないちじくをまるごと巻き込んだビジュアルに驚きで、きめ細やかな生地のなめらかな口当たりは、さすがパティシエのなせる業!
ほかにも、「バナナのシフォンケーキ」(500円)や「かぼちゃぷりん」(550円)なども人気。
紅茶にぴったりのスイーツとしておなじみの「スコーン」は、イートインメニュー(600円)でゆったりいただくのはもちろん、小袋に入った持ち帰り用(500円)も販売。また、店主が惚れ込んだ「新茶の紅茶」の茶葉も購入することができるので、おうちカフェを楽しみたい人はぜひこちらもチェックしてみて!
スコーンは卵不使用で、バターを控えたあっさり味。そのほか、らくだの形のクッキー(5枚入り250円)やカリカリのラスク(300円)なども人気。
[royal-milktea_01]店舗情報

こんなお店を待っていた!紅茶をライトに味わうドリンクスタンド

気軽さと選ぶ楽しさが新しい!渋みを抑えた飲みやすさが自慢

実は紅茶の渋みが苦手で、紅茶専門店とは縁遠い存在だったという店主。そんな店主が「紅茶をもっとカジュアルに飲めるお店を作りたい」と、空堀商店街の一角にオープンしたのが、スタイリッシュな外観が目を引くこちらのドリンクスタンドです。
紅茶とコーヒー、アルコールを提供する「飲み物屋」として2022年にオープン。 仕事やお散歩の合間にサクッとひと息入れられる、気取らない雰囲気も魅力。
紅茶メニューは「ホットティー」(450円)や「アイスティー」(550円)、「ティーフロート」(650円)などがありますが、特におすすめは「ロイヤルミルクティー」(650円)と「ティーソーダ」(500円)の2種。いずれも、小瓶に入った茶葉の香りを自由に確かめてから、お好みを選んで1杯に仕立ててもらうことができます。
常時25種ほどをそろえる茶葉は、そのほとんどがキャラメルやショコラ、フルーツなどの香りをつけたフレーバーティーで、「もともと香りをつけなくても美味しく飲める、良質な茶葉から作られたものです」と店主。
壁に沿って小瓶に入った茶葉がずらりと並んでおり、ここから好きな香りの茶葉を選んでロイヤルミルクティーやティーソーダに。
バニラやキャラメル、ショコラなど、コクや甘みを感じる茶葉はロイヤルミルクティーに、フルーティーな香りの茶葉はティーソーダにおすすめ。
茶葉を選ぶと、店主がゲストの目の前で1杯1杯丁寧に淹れてくれる。同店のロイヤルミルクティーの特徴は、1人分とは到底思えぬほどのたっぷりの茶葉を、1人分のドリンクのために惜しみなく使うこと。これを短時間で抽出後、1滴残らずカップに注ぎ入れることで、茶葉の香りが生きつつも渋みのない、ロイヤルミルクティーに仕上がるのだそうです。
短い抽出時間でもしっかりと風味が出る茶葉を使っていることがポイント。ふきこぼれるくらいに沸かした牛乳に加えてさっと混ぜ、一滴残らずカップへ。
アイスはたっぷりの茶葉に熱湯を注いで濃い紅茶液を作り、牛乳が入ったコップに注ぎ入れる。こちらも紅茶のエキスを一滴残らず使うことが、美味しさの決め手に。
「ほのかな甘みをつけるとさらにまろやかになる」ということから、同店のロイヤルミルクティーはあらかじめ種子島のミネラル豊富なきび砂糖を少しだけプラス。もちろん甘みが苦手な人は、砂糖なしに変更することも可能です。
さらに、オプションで人気を集めているのが、100円でトッピングできる生クリーム。リッチなコクがアップして、「紅茶の風味を底上げしてくれる」というお客さまの声を耳にすることもあるそうです。
ドリンクをオーダー後、茶葉も購入した方にはレシピを配布しており、お店の味を自宅や職場で気軽に楽しむこともできる。
[royal-milktea_02]店舗情報

カフェ好き芸人イチオシの美味しさで注目度がアップ!

渋みが出るまで煮出すことで生まれる、濃厚なコクにびっくり!

モダンで落ち着きのある店内で、プチリッチなひとときが過ごせるカフェ&バー。以前から、同店自慢のロイヤルミルクティーだったが、カフェ好き芸人として知られるカベポスターの浜田順平さんが、雑誌のインタビューで「日本で一番美味しいロイヤルミルクティー」と称賛したことから、一気に注目度がアップ。
ランチからカフェ、ディナー、バータイムまで、さまざまなシーンで活用でき、カウンターのガラストップ部分に1200本のバラの花を敷き詰めるなど、店主のセンスの良さが随所に光る。
生クリームをたっぷり乗せたビジュアルにも心を奪われる「ロイヤルミルクティー」(650円)は、一口飲むと、今まで味わったことがないような、濃厚な茶葉のコクと香りにびっくり!それでいて、紅茶を濃く淹れ過ぎてしまったときのような嫌な渋みや苦みは一切なく、うっとりするような至福の時間を堪能することができます。
光サイフォンのコーヒーともども、同店のカフェタイムを代表するメニュー。
生クリームにはほのかな甘みがついており、少しずつ溶かしたり、時にスプーンですくって味わったりなど、楽しみ方は自由自在。ですが店長曰く「本当は生クリームをしっかり混ぜて飲んでほしい」とのことです。
溶けた生クリームが混ざることで、よりまろやかなロイヤルミルクティーに!お好みで砂糖を加えて。
濃厚な美味しさの秘密は、店主厳選の良質な茶葉を通常の3倍も使用し、鍋で渋みが出るまでしっかりと煮出すこと。これを牛乳と合わせることで、濃厚な旨みに変化するというから驚きです。
この味わいの変化は、牛乳が、紅茶の「タンニン」による渋みをやわらげていることもありますが、やはり良質な茶葉を使わなければ、この美味しさを引き出すことはできないのだそう。
ちなみに茶葉は、「アッサム」「アールグレイ」「ストロベリー」「キャラメル」「ココナッツ」の5種から、お好みのものを選ぶことができます。
同店のトレードマークであるバラの花を、粉糖で描いたプレートもおしゃれ。
ケーキ(500円)は常時4~5種をそろえており、中でも“コクのあるロイヤルミルクティーにぴったり”と紹介してくれたのが、フランス産のマロンペーストを使用した贅沢な味わいの「モンブラン」。
そのほか、定番の「スコーン」(500円)や、「自家製ローストビーフとチェダーチーズ」などの「フォカッチャサンド」(計5種。各800円)もそろえているので、お好みの美味しさをロイヤルミルクティーのお供に。
[royal-milktea_03]店舗情報

専用の独自ブレンドの茶葉が奏でる香り高いひととき

茶葉卸売店プロデュース。牛乳との相性を考えた3種の茶葉を厳選

コーヒー豆と紅茶葉の卸売業を営む『上町珈琲』が1996年に創業した、大阪の英国風喫茶店の草分け的存在。イギリスから輸入したアンティーク家具をしつらえた店内は、窓外の上町筋の喧騒を忘れるほどのシックで落ち着いた雰囲気。紅茶はもちろん、自慢の自家焙煎コーヒーのメニューも充実しており、紅茶・コーヒーとも、味の特徴をチャート式でわかりやすく示しているところも、地元の人たちにおなじみです。
創業時から丁寧に保たれたインテリアがくつろぎのティータイムを演出。モーニング(600円~)や、ランチのボリュームのあるサンドイッチ(850円~)も人気。
紅茶は「香り」「甘み」「渋み」「コク」を5段階で説明。
茶葉卸売店が手がける同店の「ロイヤルミルクティー」(700円)は、ロイヤルミルクティー専用にブレンドした、オリジナルの茶葉を使用しているところがポイント。牛乳との相性を考えつつ、ダージリンをベースとした3種類の茶葉を厳選しているそうです。
ロイヤルミルクティーや「カフェオーレ」(600円)などの“牛乳を加えて煮出す”系のホットドリンクは、大きめのカップで提供。
作り方のポイントは、茶葉を膨らませるように煮出した後、牛乳を加えて、さらに5分ほどしっかりと煮込むこと。こうすることで、3種の茶葉の豊かな風味を存分に引き出すことができ、牛乳に負けない香りとコクのある、ロイヤルミルクティーに仕上がるのだそうです。
「ケーキセット」(ケーキは400円以上のもの)でオーダーすると、合計金額が100円引きに。
手作りのスイーツは、季節のフルーツを使ったショートケーキが人気で、取材の日の「ベリーのショートケーキ」(700円)はコクのある生クリームに甘酸っぱいフランボワーズ&ブラックベリーをたっぷりと乗せて。サクサクの「スコーン」(プレーン250円)は小麦粉・牛乳・バターそれぞれの風味を存分に生かしており、ブルーベリーやオレンジなどのフルーツを混ぜ込んだスコーンも人気です。
いちごやバナナ、巨峰などのショートケーキが並ぶことも。
レジ前の小さな販売コーナーでは、オリジナルの紅茶缶セットや気軽なティーバッグなどを販売。なお、同店隣は「上町珈琲」の店舗となっており、メニューの紅茶の茶葉やコーヒー豆はすべてこちらで購入することができます。
厳選された紅茶の美味しさをご家庭でも。
[royal-milktea_04]店舗情報

リストに並ぶ香りは130種類以上!お好みで作る自分だけの1杯

香り豊かなフレーバーティー&たっぷり生クリームの幸せな時間

「ムレスナティー」といえば、フルーツや花などの多彩なフレーバーと、キューブ型の華やかなデザインのパッケージを、思い浮かべる人も多いのでは。
ムレスナティーは紅茶大国・スリランカの最高級ティーブランドで、日本で販売されているムレスナティーは、日本人の嗜好に合わせて独自にブレンドされたもの。
中でも「MLESNA TEA OSAKA」は関西の中心的な店舗となっており、ショップを併設したカフェは、なんと30組待ちの日があるほどの人気ぶりを見せています。
ショップには定番から季節のおすすめまで、天然由来の香料を使用したフレーバーティーがずらり。
「ユニークだけど心に刺さる!」との声も聞かれるポエムが書かれた「Cube Box」(918円)は、プレゼントにも大人気。ミルクティーにおすすめの茶葉も種類豊富に並んでいる。
カラフル&キュートなカフェでいただく、フレーバーティーの美味しさは格別!
各テーブルには、その時季にカフェで提供するフレーバーティーのリストが設置されており、この中から1種類を選んで注文してもらう…のではなく、スタッフが選んだ紅茶が少しずつサーブされる「ティーフリー」(1,650円)のスタイルで提供。MLESNA TEA OSAKAは各テーブル2時間制となっており、終了時間まで何杯でも、多彩なフレーバーティーの美味しさを楽しむことができます。
リストだけでも、なんと130種類以上のフレーバーティーが並んでいる。
同店のロイヤルミルクティーは「コンチネンタルロイヤルミルクティー」(ティーフリー付き 1,870円)という名称で、ゲストがリストの中から選んだ茶葉で、ロイヤルミルクティーを作ってくれるというもの。茶葉のリストは「フルーツ」や「フラワー」などのカテゴリーに分かれており、ロイヤルミルクティーは「クリーム」の中から選ぶのがおすすめだそうです。
もちろん、クリーム以外のカテゴリーの茶葉でもオーダーすることができ、迷ったときは、スタッフが希望に合わせた茶葉をアドバイスしてくれるので、気になるフレーバーをぜひオーダーしてみてください。
圧倒的ともいえる量の茶葉を、1杯のロイヤルミルクティーに!
ムレスナティーのロイヤルミルクティーは、水を一滴も使わず牛乳だけで、しかも茶葉を加えてから1分ほどの加熱時間で、カップに注ぎ入れるのが特徴。この作り方でも紅茶の味がしっかり出るのは、フレッシュな新芽だけを使って茶葉にしているから。カフェインが少なくて飲みやすいといううれしいメリットもあります。
提供するときは、“コンチネンタル=大陸風”の所以でもあるたっぷりの生クリームを乗せて。なおロイヤルミルクティーにはあらかじめ洗双糖で甘みがついており、芳しいフレーバーとミルキーなコクとのハーモニーで、幸せに包まれること間違いなし!
生クリームを乗せるようになったのは、実は“ロイヤルミルクティーの表面にできる膜をなくすこと”が理由にあるそう。
コンチネンタルロイヤルミルクティーは、もはや“飲むスイーツ”のような感覚。ティーフリー付きでのオーダーとなるので、これだけでも充実したティータイムを楽しむことができます。
でもやっぱりスイーツもいただきたい!という方は、ムレスナティーのスペシャルスイーツ「究極のホットケーキ」(単品1,650円。ティーフリーとのセットの場合は2,970円)をぜひ!オリジナルの銅板で焼き上げるふわふわのホットケーキで、別器に添えた、キャラメルの茶葉から作ったティーソースと、イタリアの天日海塩をかけて、塩キャラメル味にアレンジするのもおすすめです。
無添加ジェラートも添えて。フードメニューはそのほかにもスコーンとティーフリーのセット(2,750円)や、無添加パオとティーフリーのセット(2,420円)などがある。
[royal-milktea_05]店舗情報
【編集後記】
筆者も自宅でロイヤルミルクティーを作ることがあるのですが、お店の方に作っていただいたロイヤルミルクティーは、やっぱり美味しさが格別ですよね。煮たり濾したりなどの手間をかけて、丁寧に仕立てられた1杯。口にするたびに心をほっとなごませる、おだやかな時間が流れます。とはいえ、取材のときはどうしても試飲に集中…となってしまったので、今度訪れるときは、温かいロイヤルミルクティーに身も心も癒されつつ、ゆったりのんびり味わいたいもの。皆さんも、Osaka Metroに乗って「ロイヤルミルクティー」の美味しさをじっくり味わってみてください!
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