

公開日2026.04.10
日本人が愛し続ける洋食、ナポリタン
喫茶店や洋食店にとどまらず、今やカフェバーなどでも定番メニューとして愛されるナポリタン。実は“イタリアには存在しない、日本生まれの洋食”だということをご存じですか?戦後、ホテルレストランで考案され、その後、喫茶文化の広がりとともに全国へと広まったとされています。ここ大阪でも、街のあちこちに喫茶店が根づいた昭和の頃から、ナポリタンは気取らず楽しめる洋食として人々に親しまれてきました。お店ごとに麺の太さや炒め方、具材の組み合わせなど、個性が光るのもナポリタンの魅力。今回は、ナポリタンと一緒に注文したいおすすめメニューとともに、Osaka Metro沿線にあるナポリタンが自慢のお店13軒をご紹介します。

大阪を代表する老舗洋食店の名物「鉄板スパゲッティ」
香ばしいケチャップと特製濃厚ソース
心斎橋筋商店街の中心に店を構える「心斎橋 ミツヤ 心斎橋本店」は、1947年創業の、大阪を代表する老舗洋食店。

店先では、頭上でくるくると回るレトロなブランコのオブジェがお出迎えしてくれます。はじまりは氷の販売店として創業した同店ですが、時代ととともに業態を変え、みつ豆にあんこをトッピングしたあんみつ誕生の店としても知られています。
あんみつと同時期に考案されたのが、ミツヤのもうひとつの名物「鉄板スパゲッティ」です。「鉄板スパゲッティ」は、ケチャップやガーリックなどで香ばしくソテーしたナポリタンの上に、特製ソースがかかったミツヤオリジナルメニュー。スパゲッティなどの洋食もさることながら、料理が鉄板で提供されるのは、戦後間もない当時はかなり斬新でした。また、鉄板でジュージューと音を立てて提供される様子が人々の食欲をかきたて、すぐに話題のメニューとなりました。
あんみつと同時期に考案されたのが、ミツヤのもうひとつの名物「鉄板スパゲッティ」です。「鉄板スパゲッティ」は、ケチャップやガーリックなどで香ばしくソテーしたナポリタンの上に、特製ソースがかかったミツヤオリジナルメニュー。スパゲッティなどの洋食もさることながら、料理が鉄板で提供されるのは、戦後間もない当時はかなり斬新でした。また、鉄板でジュージューと音を立てて提供される様子が人々の食欲をかきたて、すぐに話題のメニューとなりました。

「鉄板スパゲッティ」は、トッピングの違いにより全4種類。そのうち、当時から現在まで人気の「元祖カニコロッケスパゲッティ」(1,023円) は、ナポリタンにサクッと揚がったカニクリームコロッケと半熟卵がトッピングされた一皿です。具材の上にかかっているのは、ケチャップとトマトピューレ、ホワイトルーからなる、クリーミーかつフレッシュな味わいの特製ソース。もちっとした麺は、ボイルしてから一晩寝かせることで、鉄板に乗せてもやわらかくなりすぎない食感にしています。コロッケを割ってスパゲッティに絡めながら食べると、カニのうまみ、トマトの酸味、クリームのまろやかさが一体となり、なんとも言えないおいしさです。

「元祖カニコロスパゲッティ」と並んで人気なのは「トンカツスパゲッティ」 (1,078円)です。こちらはナポリタンの上に、店内仕込みのとんかつを贅沢に1枚トッピングしています。卓上のウスターソースをお好みでかけて食べるのも、通な食べ方。しっかり食べたい日にもぴったりで、洋食屋らしい満足感を味わえます。

鉄板スパゲッティのほかに、シェフの阪田さんがおすすめするのは、ボリューミーさが目を引く「伝説のミツヤライス」(1,518円)。トマトソースオムライスとミートソーススパゲッティ、とんかつが集結した贅沢すぎる一皿です。洋食の王道をぎゅっと詰め込んだ組み合わせで、同店が世代を超えて愛されてきた理由が、ひと口ごとに伝わってきます。
昔ながらの雰囲気で味わう洋食は格別。買い物の合間にふらりと立ち寄るのもよし、がっつり食べたい日に訪れるのもよし。大阪を代表する歴史深い洋食を味わいたい時は、ぜひ「心斎橋ミツヤ」に足を運んでみてください。
昔ながらの雰囲気で味わう洋食は格別。買い物の合間にふらりと立ち寄るのもよし、がっつり食べたい日に訪れるのもよし。大阪を代表する歴史深い洋食を味わいたい時は、ぜひ「心斎橋ミツヤ」に足を運んでみてください。
[napolitan_01]店舗情報
ジャンジャン横丁で発見!昭和の面影残る純喫茶のナポリタン
レトロ喫茶の名物「焼きナポリタン」
新世界ジャンジャン横丁の一角にある「千成屋珈琲」は、通天閣の足元で長く愛されてきた純喫茶です。もともとは果物店として1948年に創業し、完熟フルーツを独自の配合でミキサーにかけて提供したのが、このお店発祥であるミックスジュースのはじまりとされています。 1960年には喫茶店へと業態を変え、軽食やコーヒーを楽しめる現在の形になったのだとか。以来、変わらない味を求めて全国から人が訪れる名店となっています。

レトロな扉を開けると現れるのは、年季の入ったテーブルと真っ赤なベロアの座席たち。着席すると、まるで昭和へタイムスリップしたかのような雰囲気を楽しめます。

そんな同店でぜひ味わいたいのが、香ばしい匂いが食欲をそそる「焼きナポリタン」(880円)です。熱々の鉄板の上で炒めることで、歯切れのよい中太麺にケチャップベースの秘伝の特製ソースがしっかりと絡み、どこか懐かしい味わいに仕上がります。具材は玉ねぎ、ピーマン、ウインナーと、シンプルながらも純喫茶のナポリタンらしい王道の組み合わせ。食べ進めるうちに、鉄板に触れた底のスパゲッティにこんがりと焼き目がつき、軽いおこげの香ばしさが加わります。時間とともに変化する香りや食感も楽しめ、最後のひと口まで飽きずに味わえる一皿です。

「ナポリタンと一緒に」と店員さんがおすすめするのは、少しめずらしい「たまごカツサンド」(1,000円)。絶妙な火入れのたまご焼きにサクサクの衣をまとわせ、たまごの甘みを引き立てる自家製マヨネーズで仕上げたユニークなサンドウィッチ です。衣の軽い食感と、たまごのふんわりした甘さ、自家製マヨネーズのコクが重なり、素朴さの中にも味へのこだわりが光ります。ボリュームはありつつも重たくなく、ランチにも午後の軽食にもぴったりです。

スイーツを楽しみたいときは、かわいらしいビジュアルが人気の「レトロプリン」(700円)はいかがでしょう。毎日店内で丁寧に焼き上げているプリンは、たまご感あふれる昔ながらのしっかり固め食感です。ほろ苦いカラメルソースがたっぷりとかかっていて、直火焙煎のコーヒーとも相性は抜群。トッピングの真っ赤なさくらんぼや、盛り付けのカップもレトロ喫茶らしく、SNSに写真をアップする人も多いのだそう。
土日祝は朝9時からオープンし、モーニングにも使えるのが嬉しいところ。観光客も多い場所ながら、常連さんがふらりと訪れる姿もよく見られます。創業から75年以上、多くの人に愛され続けてきた理由は、“変わらない安心感”にあるのかもしれません。
土日祝は朝9時からオープンし、モーニングにも使えるのが嬉しいところ。観光客も多い場所ながら、常連さんがふらりと訪れる姿もよく見られます。創業から75年以上、多くの人に愛され続けてきた理由は、“変わらない安心感”にあるのかもしれません。
[napolitan_02]店舗情報
なんばで愛されてきた老舗喫茶で食べる“夢のある”ナポリタン
王道ナポリタンに豪快なトッピング
なんば駅直結、NAMBAなんなんの一角にある「喫茶ビクトリヤ」は、1957年創業の老舗喫茶です。

店内に一歩足を踏み入れると、どこか懐かしい雰囲気で、ほっと一息つきたくなる空間が広がります。買い物の合間に立ち寄る人や外国人観光客など、幅広い層に長く愛されている喫茶店です。

お店いちおしの「名物ハンバーグナポリタン」(1,380円) は、昔ながらの喫茶店らしい王道ナポリタンに、ハンバーグと半熟の目玉焼きが豪快にトッピングされた一品。ナポリタンは、玉ねぎ、ピーマン、マッシュルーム、ベーコンを、ケチャップで香ばしく炒め合わせ、そこにバターをたっぷり使ってコクをプラスしています。スパゲッティは生麺を使用していて、もっちりとした食感。半熟の目玉焼きと、デミグラスソースで煮込んだ手仕込みハンバーグを崩しながらナポリタンに絡めて食べるのが、シェフの田中さんのおすすめの食べ方です。洋食好きの憧れを詰めこんだような、“夢のある一皿”をお楽しみください。

ナポリタンと並んで人気の「厚焼きたまごサンド」(1,200円)は、ふわふわのたまご焼きを贅沢に挟んだ、シンプルながら満足感のあるサンドイッチ。ほんのり甘いたまご焼きと、しっとりとしたパンの組み合わせが絶妙で、口に入れた瞬間に優しい味わいが広がります。使用している卵は、なんと1人前あたり4個強。フワッと軽い食感ながらも、食べ応えは十分です。軽食としてはもちろん、ナポリタンと合わせて注文する人も多いそうです。

クラシックな見た目の「自家製スコーン」(単品1,200円)は、さっくりとしたイギリス風。その食感のポイントは、バターと粉類を練り合わせないことなんだそう。材料を合わせる際にバターが柔らかくなってしまわないよう、すべての材料や器材を冷やし置くなど、徹底した温度管理のもとでつくっています。一緒に添えられたクロテッドクリームもこだわりの自家製で、スコーンと相性抜群。あたたかいうちにクリームとジャムをたっぷり付けてほおばれば、バターの風味と生地の甘みがほろっとほどけていきます。デザートとしてはもちろん、午後のカフェタイムにもぴったりの一品です。
創業からおよそ70年、なんばの地下街で変わらず営業を続けてきた同店。駅から雨に濡れずに行ける立地の良さもあり、待ち合わせや休憩にも使いやすいお店です。朝から夜まで通しで営業しているため、モーニング、ランチ、カフェと、さまざまなシーンで利用できるのも嬉しいところ。どこか懐かしく、ほっとする味と空気をそのまま残しながら、創業100年を目指しています。
[napolitan_03]店舗情報
ユニークなメニュー名が光るスパゲッティスタンド
熱々ボリューミーなナポリタン
多くのビジネスマンが行き交う北浜駅直結のビル地下2階にある「ロマスパ 情熱のナポリタン」。平日ランチのみの営業で、店内はカウンター席が13席 です。

仕事の合間にサッと食べられるスパゲッティスタンドとして、周辺のオフィスワーカーに長く愛されています。

店名にもなっている「情熱のナポリタン」(900円)は、同店不動の人気No.1メニュー。玉ねぎ、エリンギ、ピーマン、ベーコンをケチャップで手早く炒め、中太のスパゲッティと自家製トマトソースを合わせてさらに炒めます。味の決め手となる自家製トマトソースは、酸味を立たせたフレッシュな味わい。ケチャップの甘さと合わさることで、昔ながらのナポリタンとは少し違う、ロマスパオリジナルの味が生まれます。

プラス50円で「目玉焼き」をトッピングするのもおすすめの食べ方。トマトソースのほのかな酸味とまろやかな卵は相性抜群。半熟の黄身がとろりと麺に絡んで、少し贅沢な味わいに変化します。お手頃な価格も嬉しいポイントです。

甘めの味つけが特徴の「魅惑のミートソース」(900円)は、店主がいつも家で食べる奥様のミートソースを参考にして生まれたメニュー。ソースは、淡路島産の甘みの強い玉ねぎをふんだんに使い、牛ミンチ、セロリ、にんじんでうまみを引き出します。野菜の優しい甘みとお肉のコクがあとを引く一品です。卓上のチーズやタバスコとも好相性なので、少しずつ足して味の変化を楽しんでみては。

リピーターの多い「北浜の和風しょうゆ」(900円)は、小松菜たっぷりのあっさり和風スパゲッティ。小松菜の他に玉ねぎとエリンギ、豚肉が入っていて、味はあっさりしながらもボリュームは満点です。醤油で炒めつつも焼きそばのようにならない秘訣は、スパゲッティの太さにあります。もちっとした麺は直径2mmの中太タイプ。圧力鍋で浅ゆでし、冷蔵庫で寝かせてから使うことで、提供時にやわらかくなりすぎないように計算されています。

そして、思わず注文したくなるユニークなメニュー名も同店ならでは。「情熱のナポリタン」「魅惑のミートソース」「北浜の和風しょうゆ」「華麗のアラビアン」という全4種類のスパゲッティには、店主がそれぞれの味から連想した言葉が使われています。「実は、人気のアニメ映画 にあやかりました」と店主。そんな遊び心が、慌ただしい都心のランチタイムを和ませてくれます。同店が長年愛される理由のひとつかもしれませんね。麺がなくなり次第終了なので、早めに訪れるのがおすすめ。活気ある店内で熱々のナポリタンをほおばれば、午後はきっとエネルギー満タンで過ごせるはずです。
[napolitan_04]店舗情報
老舗喫茶の歴史を受け継ぐ店の王道ナポリタン
阿波座で出会う昔ながらの味わい
100年近い歴史を持つ洋館「川口アパート」の1階にある「喫茶 水鯨」は、外観からすでにレトロな空気が漂います。扉を開けると、緑のステンドグラスがやわらかな光を落とし、深い色合いのベロアソファや木製のテーブルが並ぶなど、昔懐かしい喫茶店を思わせる空間が広がります。

実際、店内の調度品は、2020年に閉店した金沢の名喫茶「珈琲館 禁煙室」から譲り受けたもの。店主夫妻が“喫茶文化を後世に残したい”という思いで引き継ぎ、大阪で新たな歴史を紡いでいます。

訪れる人の多くが注文する「ナポリタン」は、喫茶店らしい懐かしさをしっかり残した一皿。2.1mmと太めのスパゲッティに、ケチャップの酸味と、ウスターソースやバターのコクがほどよく絡みます。具材は、玉ねぎ、ピーマン、マッシュルーム、ベーコンとスタンダードで、一口食べると“これこれ”と頷きたくなる、喫茶店の王道を丁寧に守ったナポリタンです。サラダとスープが付いて1,150円で、プラス200円で大盛りにできます。ちなみに、ナポリタンの器は、「珈琲館 禁煙室」のマスターから受け継いだ店主お気に入りのものだそう。お店の一つひとつに歴史を感じ、お腹だけでなく心もほっこり満たされます。

店主のおすすめは「特製黒カレー」(サラダ・スープ付き1,250円)。チャツネやイカ墨、ココアなどを使い、深みのある黒いルーに仕上げたカレーで、隠し味には深煎りのコーヒーが入っているそう。スパイスの刺激よりも、じんわり広がる旨みと香ばしさが印象的。ルーはソースレードルで提供され、食べる前からワクワクするビジュアルです。

甘いものを楽しみたいときにぴったりなのが「フレンチトースト」(750円)です。厚めにカットしたイギリス食パンに卵液がしっかり染み込み、表面はこんがり、中はふんわりとした食感。
ここで使用する卵液は、もう一つの人気スイーツメニュー「自家製プリン」(650円)と同じもので、オーダーごとにパンを浸して、カリッと焼き上げています。モーニング(平日9:00〜11:00、土日祝8:00〜11:00)でも注文できるので、朝のひとときにも午後の休憩にもぴったり。
ここで使用する卵液は、もう一つの人気スイーツメニュー「自家製プリン」(650円)と同じもので、オーダーごとにパンを浸して、カリッと焼き上げています。モーニング(平日9:00〜11:00、土日祝8:00〜11:00)でも注文できるので、朝のひとときにも午後の休憩にもぴったり。

自家焙煎の「水鯨ブレンド」(600円)と合わせれば、より贅沢な時間になること間違いなし。
他にも、3色から選べる「クリームソーダ」(750円)や、「オムライス」(サラダ・スープ付き1,150円)などの昔ながらの喫茶メニューが充実しているので、ノスタルジックな時間を過ごしたい日に、ぜひ訪れてみてください。
他にも、3色から選べる「クリームソーダ」(750円)や、「オムライス」(サラダ・スープ付き1,150円)などの昔ながらの喫茶メニューが充実しているので、ノスタルジックな時間を過ごしたい日に、ぜひ訪れてみてください。

[napolitan_05]店舗情報
【編集後記】
似ているようで、食べてみると少しずつ違うナポリタンの奥深さ。「昔ながらの味」を守るお店もあれば、「懐かしい味」を追求するお店、「独自の味」を生み出すお店もあり、それぞれのナポリタンに対する愛を感じました。大阪の喫茶文化とともにナポリタンが愛され続けてきた理由が、今回の取材で少しだけわかった気がします。あなたのお気に入りのナポリタンを探しに、ぜひOsaka Metroに乗って足を運んでみてください。
似ているようで、食べてみると少しずつ違うナポリタンの奥深さ。「昔ながらの味」を守るお店もあれば、「懐かしい味」を追求するお店、「独自の味」を生み出すお店もあり、それぞれのナポリタンに対する愛を感じました。大阪の喫茶文化とともにナポリタンが愛され続けてきた理由が、今回の取材で少しだけわかった気がします。あなたのお気に入りのナポリタンを探しに、ぜひOsaka Metroに乗って足を運んでみてください。


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心斎橋 ミツヤ 心斎橋本店-
なんば駅
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千成屋珈琲-
動物園前駅
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喫茶ビクトリヤ-
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ロマスパ 情熱のナポリタン-
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喫茶 水鯨-
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喫茶 古月-
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OMO&COFFEE-
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鎗屋町 喫茶室 街の灯り-
谷町四丁目駅
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谷町四丁目駅
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