選ぶ楽しさ、贈る喜び オオサカ花屋マニア 選ぶ楽しさ、贈る喜び オオサカ花屋マニア

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公開日2024.12.10

紹介してくれるマニアさん

フラワーアーティストMisakoさん

京都を拠点に活動するフラワーアーティスト。「more flowers and」代表。「つながる花おくり」をコンセプトに、全国各地でポップアップショップやイベントなどを開催し、ドライフラワーやプリザーブドフラワーを使った自身の作品を販売。また、大阪市中央区東心斎橋にある『Bar Rosso』では、ドライフラワーを巧みにアレンジしたディスプレイを手がける。

心に幸せをもたらす花を、もっと日常に!

みなさんは家族や友人に花を贈ったりもらったりしたことはありますか?これは大人になってからの話なのですが、友人から花束をもらい、「花っていいものだな」と感じたことがありました。うれしいときも悲しいときも、花はそっと心に寄り添ってくれる存在。そんなふとした思いが、私が花の仕事を志すきっかけになりました。
その後、生花店やブライダルの世界で経験を積んで、フラワーアーティストとして独立したのですが、初めて自分が作ったブーケで、お客さまに満足していただいたときのことは今でも鮮明に覚えています。お客さまの想いと私の想いが花を通してつながり、温かな時間が共有できたことに、心が震えるほどの喜びを感じたのです。
花には、人の心に幸せをもたらす、不思議なチカラがありますよね。この記事が配信される頃の花屋は、クリスマスや年末年始に向けた花で、訪れるお客さまの心をワクワクさせてくれることでしょう。そして花=プレゼントというイメージに縛られず、自分のために、お気に入りの花を見つけてみませんか? 日常に花があるだけで、心がほっと安らぎ、華やいだ気持ちになります。

相手を思う気持ちを花束に込めて

大切な人に花束をプレゼントするときは、贈る相手はもちろん、自分自身も満足のいく花束を贈りたいものですよね。私が“いいお花屋さん”だと思う基準は、「お客さまの話を真摯に聞いてくれるお店」。口下手な店員さんも中にはいらっしゃると思うのですが、口下手でも、「お客さまの話にしっかりと耳を傾けよう」という気持ちは、自然と伝わってくるものです。また、花をストックする花器が清潔なのは、花を大切に扱っている証拠。そんなことにも目を向けながら、今回ご紹介するリストも参考にして、お気に入りの花屋を見つけてくださいね。

お好みの花で、日々の暮らしに彩りを

昨今の花屋は、生花はもちろん、ドライフラワーやプリザーブドフラワーを扱うお店もあり、これらをブーケやリース、スワッグ(壁にかけるために作られた、花や葉を束ねた飾り)などにアレンジした商品もさまざまに並んでいます。お花初心者の方には、あらかじめアレンジされているものが取り入れやすくておすすめですが、慣れてきたら、自分でお気に入りの花を選んだり、インテリアの雰囲気に合わせてオーダーしたりするのも素敵。今回の記事をきっかけに、花のある暮らしをもっと身近なものとして、楽しんでもらえたらと思います。
目次

パリ・マレ地区にある生花店のコンセプトを体現

駅近ビルから移転オープン。ナチュラルなラッピングも人気

2024年4月に、「グランフロント大阪」から移転オープン。現在の店舗は、大通りから一筋入った静かな通り沿いにあり、スタッフとじっくりコミュニケーションをとりながら、お花選びが楽しめる空間になっています。
フランスの路面にある花屋をイメージした、温かな雰囲気のお店。
同店は、パリ・マレ地区に本店を構える生花店「レ ミルフォイユ」の、“アール ド ヴィーブル(生活芸術)を体現する”というコンセプトを融合したお店で、ご紹介する大阪店のほかにも、関東を中心に19店舗を展開。フランスの人たちにとって、花は生活必需品ともいえる身近な存在なのだそうで、同店も“街に開かれたお花屋さん”であることを目指しているそうです。
初めて目にするようなめずらしい品種も。色とりどりの季節の花に、目も心も奪われる。
生花は、床から天井までの高さを生かした迫力のあるディスプレイ。常温でストックするのもヨーロッパのスタイルで、花が長持ちするというメリットもあるのだとか。
お客さまの要望に合わせて仕上げるブーケは、丸型(写真)と縦型の2パターンから形を選ぶことができる。土に還る自然素材を使ってラッピングするのもこだわりの一つ。
庭から摘みたての草花で作ったような趣を感じるブーケは、グリーンのあしらい方がポイントの一つに。シンプルなラッピングペーパーで包んで、ナチュラル感を演出します。
そのまま部屋に飾れるアレンジメントも、丸くアレンジしたラウンドスタイル(写真)と、高さを生かしたワンサイドスタイルから、お好みが選べる。
生花以外にも、ドライフラワーやプリザーブドフラワーのリースやオブジェを販売。特に空気が乾燥する冬は、ドライフラワーのベストシーズンで、12月はクリスマスにちなんだリースがさらに充実する予定。
写真左下にある、クリスマスのミニリースで2,750円。
プリザーブドフラワーのコーナーは、アンティークな雰囲気で、プレゼントにぴったりなミニブーケ(2,420円)やフラワーボックス(6,600円)などを販売。中には、プリザーブドフラワーをぜいたくにあしらった、2万円を超えるリースもあります。
プリザーブドフラワーのやさしい色味と調和する、ロマンチックな空間。なお、ドライフラワーとプリザーブドフラワーは、オーダーメイドも受け付けている。
★マニアさんのおすすめポイント★
季節の生花に加え、ドライフラワーやプリザーブドフラワーも充実。リースやオブジェのおしゃれなディスプレイに、気分が上がると思います。花を通して環境を考えていることにも好感が持てます。
[flowershop_01]店舗情報

“店舗のない花屋”が作った、色があふれるポップな空間

店主セレクトの雑貨も充実。タフティング教室も好評

“店舗のない花屋”として、イベントやオンラインショップなどで生花やブーケの販売を手がけていたというリリィさん。次第に、「たくさんの人たちとのつながりができるのは楽しいけれど、イベントだけでは、自分の世界観を作り出すのはむずかしい」と感じ始め、自身の店舗を持つことを決意。クラウドファンディングでの支援も得ながら、2023年11月に、念願の実店舗をオープンしました。
下町の風情ただよう住宅街の一角にある。なお、現在も月に1~2度のペースでイベント出展も行っている。
「カラフルなものが好き」というリリィさんのお店は、きれいな色に埋め尽くされた、ポップで愛らしい空間。季節の生花に加え、雑貨類も販売しています。
内装はリリィさんがDIYでコーディネートしたのだそう。
花のセレクトもポップでカラフル。ちなみに、店名の「フュースフロー」とは「HUES」(=色相、色合い)と「FLOW」(=流れ)にちなんだ、リリィさんが考えた造語で、花の色味の変化とともに、季節の移ろいも楽しんでほしいという思いが込められているそうです。
個性的な花をとり入れることもこだわりの一つ。
ラッピングも、花の色を取り入れた、カラフルな素材をチョイス。ふわふわの「スティファ」(イネ科の植物のドライフラワー)を花といっしょに束ねたり、花びらにパールをあしらったり…美しい花をさらにかわいく見せる、アイデアが満載です。
お客さまとの距離が近い花屋を目指しているというリリィさん。「“何を選んだらいいのかわからない”という方も、気軽にご相談いただけたらうれしいです」
雑貨類もカラフルなアイテムが満載で、中でも充実しているのが、国内外からセレクトしているフラワーベース。そのほか、花をモチーフにした柄の食器類や、スマホアイテムなども販売しています。
色も形もバラエティ豊か。花と合わせてコーディネートしても。
2階はイベントスペースになっており、ブーケレッスンのほか、布に毛糸を打ち込んでオリジナルデザインのラグを作る「タフティング」のワークショップも開催。
なお、リリィさんが制作したブーケや店内の商品は、オンラインショップ(https://fuesflow.stores.jp/)でも購入することが可能で、今後はアーティフィシャルフラワーで作ったウェディングブーケなども販売する予定です。
「タフティングガン」と呼ばれる専用の器具を使って、布に毛糸を打ち込む。参加費は7,700円で、50㎝四方以内のオリジナルラグが制作できる。
★マニアさんのおすすめポイント★
カラフルな店内に、お花と他素材のアイテムがあふれる、ワクワク感が詰まったお店。特にフラワーベースが充実しており、お花と組み合わせて選ぶのも楽しいと思います。リリィさんはイベントのほか、ウエディングなどでも活躍されているので、お花まわりの心強い相談相手になってくれると思います。
[flowershop_02]店舗情報

神戸発祥のフラワーデザインチームが手がける花と雑貨の店

最上級ランクの生花がずらり。花瓶に再利用できるコーヒーも

神戸でスタートしたフラワーデザインチームが展開する花と雑貨の店。2023年8月にオープンした大阪店は、太陽の光が降り注ぐ、明るく開放的な雰囲気で、性別を問わずさまざまな世代の人が、気軽に花を楽しめる空間になっています。
“ミックスカルチャー”がコンセプト。インテリアも石×ウッド×アイアンと、異素材を組み合わせて。
雑貨はフラワーベースが中心で、一輪挿しから枝物用まで種類豊富にラインナップ。中には海外での活動のときに買いつけた、めずらしい商品もあるそうです。
ヨーロッパのブランドが中心。デザイン性の高い、個性的なアイテムが並ぶ。
生花は、スタンダードな花というよりは、“今までに見たことがない”ような花を中心にそろえているとのこと。また生花も品質に合わせてランク付けがされているそうで、同店では美しさが長持ちする、最上級の花をメインに仕入れているそうです。
たとえば冬なら、チューリップなどの春の花を少しだけ取り入れるなど、季節感を先取りすることも、同店のこだわりの一つ。
お客さまの要望を汲み取って仕上げてくれるブーケも、アーティスティックな仕上がり。
“あくまでも主役は花”ということで、ラッピングはなるべくシンプルなものにしているとのことです。
誕生日やプロポーズなど、自信を持ってお渡しできるプレゼントに。
同店では、オリジナルのスペシャリティコーヒーボトル(1,320円)も販売しており、飲み終わった後は、フラワーベースとして再利用するのもおすすめ。
ブラックと加糖タイプの2種。天井から吊るしてディスプレイしても。
2階はブーケができ上がるのを待ちながら、ゆったりできるスペースになっており、不定期でポップアップイベントなども開催しています。
2024年12月26日までは、ベルギーのフラワーベースブランド「Henry dean」のポップアップストアを開催。
★マニアさんのおすすめポイント★
プロフェッショナル達が作り出すアーティスティックな空間は見事。性別や年齢を問わず訪れやすい、明るく開放的な雰囲気のお店です。めずらしい品種をそろえたお花はもちろん、デザイン性に富んだ雑貨にも注目で、心揺さぶられるひとときを過ごせるのではないかと思います。
[flowershop_03]店舗情報

“スタイルがないのがスタイル”の、ブーケやアレンジが評判

クオリティの高い花を地元にも。花が自由に選べるレッスンも

Osaka Metro新金岡駅エリアの府道31号線沿いにある、ミントグリーンの外観が目印のお店。生花をメインに、国内外からセレクトしたインテリア雑貨を販売しています。
新金岡駅から徒歩約20分。地元の人たちから信頼を集めているのはもちろん、SNSを見て遠方から訪れるお客さまも多い。
「大阪の中心地に行かなくても、花も雑貨も、きちんとしたクオリティのものを購入できる店にしたい」と、オープンしたお店。店に入ってまず目に入るのが、店の中央のテーブルにディスプレイされた色鮮やかな生花たち。照明に照らされた姿は、まるでステージの上でスポットライトを浴びているかのようです。
「好きな花」「かわいい花」「めずらしい花」など、お眼鏡にかなった花を仕入れているとのこと。
アンティークな雑貨が好きだという店主。フラワーベースやオブジェのほか、記事公開の頃はオーナメントやキャンドルなど、クリスマス関連の商品も販売。
同店が第一に心がけているのは丁寧なヒアリングで、「お客さまの要望を当てるのが得意な方だと思います」という心強いお言葉も。
また、「あえて言うなら、スタイルがないのがこのお店のスタイル」とも。「どのようなブーケを贈ればいいのかわからず、困っているというときも、気軽に相談してほしい」と話してくれました。
お客さまの話を聞いて、“〇〇を加えてみてはどうですか?”などと、逆に提案することもあるのだそう。誕生日やお祝いのブーケのほか、ウェディングブーケの制作も。
そんな“スタイルがない”スタイルは、店内で不定期に開催されるブーケレッスン(6,600円)でも垣間見ることができます。
「一般的には、お店で人数分の花を用意して、参加者のみなさんに同じブーケを作っていただくことが多いと思うのですが、同店ではブーケに使う花もラッピングも、お客さまご自身に選んでいただいています」
もちろん、発想のきっかけが得られるような質問をしたり、バランスよく仕上げるためのポイントを示したり…満足のいく仕上がりにするためのアドバイスは丁寧にしてくれるのでご安心を。
「お客さまから、選ぶ楽しさを奪っていたことに気がついたのです。先日は“韓国風のブーケが作りたい”と、参加された方もいらっしゃいました」

店舗の装飾用に制作した、華やかなブーケも素敵。
そのほか、店舗ディスプレイや生け込み(ホテルなどの施設の内外で、大きな花瓶などに花を生けて飾ること)など、活動の場はさまざま。シチュエーションに合わせた花で、訪れる人たちを笑顔にしています。
★マニアさんのおすすめポイント★
そこに行くだけでほっと癒されるような、店構えも魅力的。お客さまの気持ちや意図を汲み取るのが上手なお店なので、初めての来店の方でも安心してオーダーすることができると思います。自由な花選びができるレッスンも開催しているので、個性や感性を活かしたい方はぜひ!
[flowershop_04]店舗情報

すべて自家製!圧倒的な種類が自慢のドライフラワー専門店

非日常の幻想的なインテリア。ぬくもりあるウェディングブーケも

生花とはまた違う、独特な風合いで人気を集めるドライフラワー。ご紹介するのは、大阪では数少ないドライフラワーの専門店です。
店名の「くくのち」は、日本神話に登場する木の神様の名前。店内で開催するワークショップやコースレッスンも好評。
お店に入って目の前に広がるのは、数えきれないほどのドライフラワーが天井から吊るされた幻想的な空間。日常を離れ、お話の世界に迷い込んだ気分になります。
店主は生花店で経験を積んでおり、生花が美しいドライフラワーに生まれ変わる過程も熟知しているとのこと。ドライフラワーはすべて自家製で、花の特徴に合わせて、自然乾燥と乾燥機での乾燥を使い分けているそうです。
天井から吊るされたドライフラワーは、ピンク系、ブルー系、イエロー系など、同系色の花を集めてディスプレイされている。
「ドライフラワーは雑貨ではなく、生花と同じ自然のものなんです」と店主。ドライフラワーといえど、季節感を大切にしており、冬なら冬の花のドライフラワーをメインにした商品構成にしているそうです。
また同店は、隣町にある生花店「tokinohana」の姉妹店で、この姉妹店の存在があってこそ、これだけの種類のドライフラワーをそろえることができるのだとか。
ちなみに、この場所はもともと喫茶店で、喫茶店時代のよさを活かしつつ、アンティークな空間にリノベーション。穏やかな陽の光を通す丸い形の窓も、喫茶店時代の名残だそうです。
丸窓の近くのスペースは、フォトスポットとして貸し出しも行っているとのこと。
商品は、自分で自由に組み合わせが楽しめるミニパックのドライフラワー(550円~)をはじめ、リースやスワッグ、ドライフラワーをあしらった小物類なども販売。
気軽にドライフラワーを楽しみたい人にはミニブーケがおすすめで、花瓶に挿すだけで、ロマンチックな空間を演出することができます。
自身のインテリアにも取り入れたくなるアイデアが満載。
ブーケやリース、スワッグなどのオーダーにも対応しており、中でも注目は、ドライフラワーで作り上げるウェディングブーケ。昨今の結婚式は、ナチュラルでアンティークな雰囲気を演出できることから、ドライフラワーブーケを選ぶ花嫁が増えているそうで、結婚式のあとも、思い出を長く楽しむことができるというメリットもあります。
2人の要望やイメージに合わせてコーディネート。ぬくもりあふれる、やさしい雰囲気のウェディングブーケに仕立ててくれる。
★マニアさんのおすすめポイント★
喫茶店をリノベーションしたアンティークな空間が、ドライフラワーの雰囲気にぴったり。
ブーケやスワッグのアレンジには、こだわりとやさしさが詰まっています。花の種類によって乾燥方法を変えているので、美しさが長く保てると思います。
[flowershop_05]店舗情報
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